おはようございます。消費税増税前の駆け込みでこの3連休は売り上げの伸びたお店も多かったようですね。
お店や会社が忙しくなると、急遽チラシが必要になってとりあえずパソコンで簡単なチラシやPOPを作って対応する、ということはよくあることかと思います。
そこで今回はご自身でチラシをデザインする時役立つ、3つの重要ポイントについて書いてみたいと思います。
デザイン業者に外注せずにチラシを作るときは…
わざわざデザイン制作業者に外注するまでもない簡単なチラシなどであれば会社のパソコンで作っている、という方は多いと思います。
事務用のワープロソフトでもデジカメやスマホで撮影した写真も載せられますし、パソコンに元から入っている書体を使って、インクジェットプリンタで印刷すればカラーチラシの完成。大量に印刷するときは「ワープロデータ印刷対応」の印刷会社に印刷を注文するという手もあります。
と、いう具合でご自身で広告チラシを作るとき、デザイン的に気をつけると良いのは主に下記の3ポイント。
①ラインを揃える
②色と書体の数を減らす
③フチは広めにする
ではそれぞれを詳しく見て行きましょう。
①ラインを揃える「グリッドデザイン」
見出しや写真、本文の左右を揃えてみましょう。
この揃えるラインを「仮想ライン」と呼びます。
紙面全体で「仮想ライン」に揃えてあるとしっかりとした印象になります。
こういった仮想ラインへの配置を徹底するデザインスタイルを「グリッドデザイン」と呼びます。
新聞折込やポスティングされたチラシやリーフレット、三つ折りパンフレットなど見ていると、「良いデザインだな」と思うものが時々あると思いますが、そういうチラシ類をよく見ていると、結構きめ細かく「仮想ライン」に揃えてあったりします。
良い広告デザインはきめ細かい配慮が行き届いているのですね。
さらに文字や写真を揃えた上で「一部を意図的に外す」というテクニックもありますが、そこまで来るともはや完全に「プロの領域」となります。
【後日追記】「グリッドデザイン」の上級編のテクニックについて書きました。
よろしければ併せてご覧ください。
②色の数が増えるとごちゃごちゃしやすい(書体も同様)
色数のコントロールは結構難しいので要注意。
広告宣伝したい商品特長などによっては色数を増やす必要がある場合もあるのですが、色の数が増えるとデザインをコントロールしにくくなります。なので使う色を思い切って減らしましょう。
例えば基本色は水色、強調カラーは赤、背景色は薄い黄色、という具合に。
色が少ないと寂しい印象に感じるかもしれないのですが、うまく作れば洗練された印象になります。
デザイン制作経験が少ないと色を増やすことで埋め合わせようとしてしまいがちですが、ごちゃごちゃして見づらい印象になりがちなので要注意。
同様に書体(フォント)の種類が多いのもごちゃごちゃになる原因となりがちです。
書体選びについては下記の記事も併せてご覧ください。
③チラシ周囲の余白は広めに取りましょう
普通にA4の紙にインクジェットプリンタで印刷するなら、周囲余白を2cmくらい開けてみましょう。
写真や背景色がチラシの端まで来ている(裁ち落とし)場合、この部分は「余白」扱いでデザイン的にはOKです。
パソコン画面で見ると2cm開けると開けすぎに見えるかもしれませんが、実際に印刷してみると結構ちょうど良かったりします。印刷しても「やっぱり空きすぎ」と思う場合は適宜調整していただければ宜しいかと。
基本、高額商品のチラシやパンフレット、カタログなどは周囲の余白が広めになる傾向があります。
経験することでわかる、自力でデザインすることの隠れた効用
以上、簡単なレイアウトのコツ3つです。
世の中の人が全員自分でチラシやパンフレットのデザインをするようになってしまうと、デザイン事務所や広告制作会社は廃業しなくてはいけなくなるのですが。。。
しかし実際には、多少なりとも自分でデザインをしたことのある方の方が、専門のデザイン業者に仕事を依頼したときにその良し悪しがわかりやすくなる傾向がありますので、デザイン事務所的にもそう悪いことではないんですね。
やはり実務を経験されていると、色々と良くわかるのだと思います。
特にデザイナーへの指示出しが的確にできるようになると、コストを抑えつつ制作物のクオリティを上げやすくなります。これは自力でデザインすることの隠れた効用ですので、ぜひチャレンジしてみて頂きたいと思います。
「日頃から広告物はたくさん見ているからわかっている」という方も多いかもしれませんが、やはり知識だけでなく、実際に経験してみることは大事です。ご自身で簡単なチラシっぽいものを何度か作ってみておかれることは、御社の広告のレベルアップに大いに役立つと思います。