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コラム&Tips

広告を見てもらうための「インパクト」と「ウソ・ズレ・ムリ」の落とし穴

この広告が目に入らぬか!?

その広告に「インパクト」はあるのか?という問題

広告でありがちな問題として、「ウソ・ズレ・ムリ」という問題があります。「広告三悪」などとも呼ばれたりするので、お聞きになった事のある方も結構おられるのではないかと思います。

よく言われるように、広告というものはなかなか見てもらえません。世の中にはテレビもネットも広告が溢れている状況ですから、すべての広告をちゃんと見てもらうことは実際問題としてムリな状況です。

広告だらけのイメージ

広告を企画したり制作したりする側の人々、つまり広告主(クライアント)様や広告代理店、広告制作会社やそのスタッフは一つの広告を作るために多大な時間や労力を掛けて作り上げ、世の中に送り出しているのですが、広告を受け取る人々にしてみればそんな思い入れや苦労などご存知ないのが普通ですから、特にありがたみも感じませんね。

そのようなわけで広告というものは、よほど興味があるとか、デザイン等にすごくインパクトがあるなどでなければ、なかなか見てもらうことができない傾向にあります。そのため広告制作の現場では常に、

その広告に「インパクト」はあるのか?…という事が問題になります。

しかし「インパクト」という言葉は誤解されやすい言葉でもあります。

「インパクト」のイメージ

「インパクト」と言うとどうしても「デザインの色使いを派手にする」とか、「見出しの文字を大きくする」などという話になりがちなのですが、それだけでは来店や購入などといった具体的な行動を起こしてもらうことはなかなか難しい、と思います。

広告において「目立つこと」自体は重要なことですが、内容が伴っていなければ「ただのうるさい広告」になってしまうリスクがあります。

本当に大事なのは「宣伝・集客したい商品やサービスの良さをいかに上手く提示するのか」ということになります。見出しが小さくても、デザインの色使いが地味でも、印象に残る広告をご覧になったことがあるのではないでしょうか?真に「インパクトのある広告」とは「要点を突いている広告」であると言えると思います。

考えているうちにはまってしまう「迷路」

では「要点を突く」とはいったいどういうことなのか。

たとえば商品を売るための広告なら、まずはその商品のことをしっかりと理解する必要がありますし、その商品を購入すると思われる人の趣味・ライフスタイル・価値観なども推測する必要があります。さらに世の中の価値観の流行なども取り入れた上で具体的でわかりやすいイメージや見出し(キャッチコピーですね)を写真や文章で見せてあげることが求められます。

「要点」のイメージ

そのために必要なのはまずは情報収集。手間も時間もかかりますが状況の正確な把握はやっぱり必要です。ただし情報収集だけで「インパクトある表現」ができるかというとそれはまた別の話。集めてきた情報をわかりやすくて印象的な形にまとめ上げることが必要になります。

チラシなどの印刷物でもWebでの広告でも、広告制作者はそのように集客に繋がる「インパクトのある表現」になんとかたどり着こうと頑張るのですが、考えているうちに迷路にはまってしまい、傍目には「ズレた」表現をやってしまうことがあります。

頭をかかえる女性

コピーライターやデザイナー等の制作者が悩み方を間違えてズレた方向に行ってしまうのか、クライアント様の事情でムリのある表現に行ってしまうのか、はたまた営業的に追いつめられて、事実と異なるウソの表現をしてしまうのかは分かりませんが。

「ウソ・ズレ・ムリ」の落とし穴には要注意

冒頭にも書いたように、広告表現での「ウソ・ズレ・ムリ」は「広告3悪」などとも言われ、広告制作に携わる人々には避けるべき、要注意なものとして有名です。有名ではあるのですが、テレビCM等の広告などでも時々見かけます。

明らかに虚偽の広告はそうそうないだろうと思いますが、真偽のほどが少々疑わしい広告とか、集客効果を狙いすぎてズレた表現になってしまった(と思われる)広告とか、強く印象づけようと「ひねった」デザインや表現にしているんだけれども、どうにもこうにもムリがある広告、など。

最近は「品切れ商法」「売り切れ商法」などというのも話題になったりしていますが、これらが「ウソ・ズレ・ムリ」に入るかどうかは微妙なところです。。。

広告制作に携わる人々は印象に残る、見てもらえる広告表現を生み出すべく日々知恵を絞っている訳ですが、「ウソ・ズレ・ムリ」の落とし穴にはまらないよう気をつけたいですね。