今回のブログは広告宣伝ツールとして意外に人気がある「折りパンフレット」について。
チラシよりも保存しておいてもらえる率が高く、折りが入ることで伝えたい情報を順序立てて伝えるのに向いています。簡単な会社案内や製品カタログとしてもおすすめ。
そんな折りパンフですが、制作をご依頼頂くときに役立つ基礎知識をまとめました。
【二つ折りパンフレットの特長】
A3の紙を二つ折りにしたものが多いです。
実質「A4の4ページ」として使えるのでチラシよりしっかりした印象になる傾向です。
少し厚手の用紙を使えば会社案内や商品カタログとしても使えます。
中にA4サイズの資料を挟んで渡すこともできます。
【三つ折りパンフレットの特長】
A4サイズの用紙を3つに折ったパンフレット。
コンパクトで手に取ってもらいやすいのが魅力。
カウンターの上などにも気軽に置いておけます。
開いてしまえばA4サイズの両面印刷チラシと変わらないのですが、折り目によって紙面が区切られているぶん、スペースの有効活用ができる(つまり擬似的に広く使える)という点も魅力です。
…と、代表的な折りパンフ2種の簡単な解説の後は、折りパンフ制作にまつわる基礎知識です。
【基礎知識・その1】用紙の厚さ、どうします?
一般に折りパンフレットの印刷用紙はチラシ(フライヤー)よりも少し厚めの用紙を使うことが多いです。
A4チラシだとコート90kgくらいが一般的ですが、3つ折りパンフだとコート110kg。
A3を二つに折った、仕上がりサイズがA4の2つ折りパンフレットの場合はコート130kgくらいが一般的です。
(もちろんコート紙以外の印刷用紙も使うことができます。)
この「kg」の数字が多いほど分厚くなります。
90kgだとちょっと良い雑誌の本文ページの厚さが90kgくらい、表紙が130kgくらいです。
(実際には雑誌により異なります)
ちなみにコピー用紙の厚さは70kg程度です。
【基礎知識・その2】折り目に文字や写真は被せてOK?
谷折りは文字や写真がかかっても大抵読めるので大丈夫(本文などはやめておいた方が無難)ですが、
山折り部分は基本NG。(表現としてあえてそうする、という場合は別ですが…)
折り位置のずれの可能性も考慮して、多少折り位置がずれても大丈夫なデザインにしておくのがおすすめです。
ただ私個人の経験としては1mm以上のズレに遭遇したことはないので、ズレに関してはほどほどに対応してけば良いのかなと思います。
【基礎知識・その3】意外に忘れがちな「塗り足し」の確保
印刷物の基本ですが、入稿データは裁断位置より3mmはみ出させてレイアウトします。
このはみ出し分を「塗り足し」と呼びます。(下の図参照)
写真などを用紙のフチまで使いたい時は「塗り足し」の分、はみ出させてレイアウトする必要があるのですが、使いたい写真に塗り足し分の余裕がない場合は合成して延長するなどの工夫が必要となります。
入稿間際に「塗り足しがない!」と慌てないように、デザイン案の時から「塗り足し」のことを考えておくのがおすすめです。
【基礎知識・その4】フチの余白は広めがおすすめ
デザイン中には気づきにくいのですが、実際に印刷して仕上がりサイズに裁断されると「思ったより余白がない!」と感じることが多いので注意が必要です。(上の図参照)
余白は三つ折りパンフなら少なくとも5mm、高級感重視ならさらに増やすのがおすすめ。
二つ折りパンフなら10mmくらいの余白があった方が良いです。
内容やデザインテイストによっても適切な余白は変わってくるので、デザイン検討段階でプリンターなどで原寸印刷して断裁寸法に切ってみて、仕上がりを確認されるのがおすすめです。