8月になりました。神奈川県でも今日から緊急事態宣言発令とのことでなかなかコロナ終息しませんね。横浜市都筑区在住の私のところにもワクチン接種券届きましたが、医療従事者でも基礎疾患があるわけでもない人はもうしばらく待機の様子。他の方も同じような状況らしいので大人しく待ちます。。
ところで今回はカタログやパンフレット、会社案内をピカピカ仕上げにする方法のお話です。
まずは印刷用紙の基本「コート紙」の話
印刷物によく使われる印刷用紙といえば「コート紙」です。
これは特にデザイン・印刷業界の人でなくてもご存知のことが多いと思います。
そして艶消しの用紙としては「マットコート紙」というものがあり、こちらもまあまあ有名かと。
落ち着いたグレード感が出せるので名刺などにはよく使われます。
ではツヤ消しの逆、ツヤありにしたいときはどうするか。
コート紙も一応ツヤはありますが、ツヤツヤというほどではない。
印刷用の紙は実はいろいろな種類があり、ツヤ消し以上のガサガサゴワゴワの紙もあれば
ツルツルピカピカのものや金属光沢のあるものなど多種多様。
コート紙の中でも高級なものは「アート紙」と呼ばれることが多いです。
ツヤはそれほどではないですが、ツヤが均質だったり、白色度が高いなどグレード感があります。
もちろん価格も多少高いですが。
ではさらにツヤツヤ感を追求したいときはどうするか?の定番の手法3つを書いてみます。
印刷物をツヤツヤ仕上げにする方法その1〜「ミラーコート紙」を使う〜
「コート紙」や「アート紙」表面の平滑度をさらに追求したツヤツヤの紙は一般に「ミラーコート紙」と呼ばれます。(商品名はいろいろありますがここでは総称として「ミラーコート紙」という呼称を使用しています。)
普段よく目にしているコート紙やアート紙よりも明らかにツヤツヤなので見た目のインパクトやグレード感が感じられるので名刺やショップカード、カタログの表紙などに使われることが多いです。
パッケージデザインでも結構使われます。
ただ問題は印刷をすると、つまり紙の表面にインクが載ってしまうと、その部分はそれほど「ツヤツヤ」にはならない、という点があります。もちろん下地となる紙の表面の平滑度が高ければ、その上に乗ったインクの膜も平滑度は上がるのですが、一般的な平版印刷ではインクは網点(あみてん)という細かいドット(点々)で印刷されますのでどうしても微細な凸凹ができてしまいます。
ミラーコート紙を使う場合はホワイトスペースを多めに取って、用紙のツヤツヤ感を活かせるようなデザインをする必要があります。
デザインにおけるホワイトスペース(余白)の重要性については下記の記事も併せてご覧ください。(記事の下の方に記述あり)
紙面全体に色を載せるなど、ホワイトスペースを活用しづらいデザインの場合は、印刷後に表面加工をするという手もあります。
印刷物をツヤツヤ仕上げにする方法その2〜「ニス加工」〜
「印刷後に表面加工をする」というのは例えば「ニス加工」。
印刷後に「ニス」と呼ばれる透明の塗装をします。「UVコート」と呼ぶものもこれに含まれます。
家具の表面などのニスと同じような感覚で良いと思います。(塗布剤の組成はかなり異なると思いますが。。)カタログの表紙や折りパンフなどでよく使われる方法です。
用紙は普通のコート紙で良いですが少し厚めがおすすめ。
印刷の納期が1日延びたり、追加料金が発生したりしますが、表面にクリア(透明)の層が乗ることでグレード感が出ます。印刷面の保護にもなりますのでカタログや会社案内など長期間使用する媒体におすすめ。
二つ折りパンフレットや三つ折りパンフレットでは開いたり畳んだりしていると折り目の外側部分の塗膜が割れてくる(いわゆる「背割れ」)ことがありますが、表面加工によりある程度防止することができます。
折りパンフレットについては下記も併せてご覧ください。
おすすめメニュー > 折りパンフレット
印刷物をツヤツヤ仕上げにする方法その3〜「PP貼り加工」〜
あるいは「PP貼り加工」というのもあります。
こちらもニス加工同様に、印刷後の加工となりますが、PP(ポリプロピレン)フィルムを貼り付けます。「ニス加工」より強度もあり、グレード感も出ます。お値段もニス加工より若干お高い傾向ですが。。
フィルム・ニスともにツヤありとツヤなしが選べる場合が多いです。
印刷会社によっても対応している用紙や加工が異なる場合があります。